Twitterのタイムラインを眺めてるとちょこちょことrekodboxの話題が目に入ります。
「昨日のセトリ」だったり「DDJ-400買いました」とかの話題の中に定期的に見かけるのが「rekodboxのプレイリストをUSBメモリにエクスポートできない」「CDJに挿してもUSBメモリを認識してくれない」というもの。
PCはメモリを認識しているにもかかわらず、rekodboxのエクスポート画面でメモリが選択できない……これ、rekordboxというかCDJ(XDJ-700やXDJ-1000も同様)の仕様上の問題からこうなっちゃうんですよね。
※ このエントリーはPCにWindowsを使用している人向けの内容です。MacOSに関しては標準の「ディスクユーティリティ」から「MS-DOS(FAT)」を選んで初期化するだけで行けます。
原因は「CDJが対応していない形式だから」
WindowsでUSBメモリを初期化する際には「ファイルシステム」というのを指定できるようになっています。ファイルシステムにはいくつか種類がありますが、rekordboxでエクスポートするには「FAT32」でフォーマットされている必要があります。
※CDJ-3000、XDJ-RX3、XDJ-RZに関しては「exFAT」でフォーマットしても読めますが、必ずしも現場にこれらの機種が置いてあるとは限らないので家の外で使う前提であればFAT32でのフォーマットをおすすめします。
FAT32じゃないとrekordboxで認識しない、というよりも「FAT32じゃないとCDJで読めないからrekodboxでエクスポートさせないようにしている」という言い方のほうが適切かもしれません。
これはCDJにSDカードを挿す場合や、HDDをUSB接続するときも同じ。CDJ用のSDカードやHDDはFAT32でのフォーマットが必要です。(SDカードの場合は使える容量の上限が決まってて128GBとか使えなかったりするので注意)
FAT32でフォーマットするとエクスポート時にドライブ名が出てくるようになります。
「なーんだ、そんな単純なことか。フォーマットのときに気をつけよう」という人も出てくるかと思いますが、事情はそんなに簡単じゃないのです。
Windowsは32GB以上のメディアをFAT32でフォーマットできない
Windows標準のフォーマットツールだと、32GB以上のメディアのフォーマット時にFAT32を選ぶことができないという制限があります。
FAT32というファイルシステムはかなり古い仕組みで、ファイルの最大容量は4GB、メディア全体の最大容量は2TBという制限が付きます。大容量のUSBメモリで使用するには何かと都合がよろしくない、というマイクロソフトの事情が絡んでこうなっているのではないかと思われます。
じゃぁどうすんのよ、という話になるわけですが、そこはWindowsのフォーマットツールではない、外部のツールを使えば大丈夫です。
専用フォーマットツールでUSBメモリを初期化すればOK
外部のフォーマットツールはいろいろありますが、今回はアイ・オー・データ製の「ハードディスクフォーマッタ」を使用します。2015年公開の古いツールではありますが、インターフェースがわかりやすく、アイ・オー・データ製以外のメディアも認識してくれます。(ツールによっては社外メディアを認識しなかったりする)
ダウンロードしたファイルを実行すると「iohhddfmt231」というフォルダがデスクトップにできますので、フォーマットしたいUSBメモリを刺してからフォルダ内にある「HDDFMT.exe」を実行します。
実行するとどのドライブをフォーマットするかを選択する画面が出てきます。誤ってHDD等をフォーマットしないように注意して選択してください。
「次へ」を押すとファイルシステムを選択する画面になるのでここで「FAT32」を選び、次へ。
あとは「初期化した場合データは消えちゃうので注意してね」という確認事項が表示されるので、同意して「次へ」を押し、最後「実行」を押せばフォーマットが開始されます。メディアのサイズやPCのスペックにもよりますが、時間がかかることもあります。
なお、ハードディスクフォーマッタはデスクトップ以外からも実行は可能ですので、他のフォルダに移動させても問題ありません。
FAT32でのフォーマットが終わったらあとはrekordboxで認識するかどうかを確認し、OKならエクスポートすれば作業は完了です。
現場で使うUSBメモリなら「同じものを2本用意」がおすすめ
さて、USBメモリですが多くの現場ではDJ Pro LinkでCDJ同士が連携しているので、USBメモリ一本をどちらかのCDJに挿してリンクすれば問題ないケースが多いです。
ただ、USBメモリが認識しない、プレイ中に読み込み不良を起こしてエマージェンシーループ(エラーメッセージとともに1小節分のフレーズをひたすらループする状態になる)などといったこともあるので、できれば同じ内容のUSBメモリを2本用意しておくことをおすすめします。今はUSBメモリやすくなりましたし、あらかじめセトリを組んでexportして使うならそんなに容量は大きくなくても十分です。まぁ今は64GBを2本の値段が飲み会1回分とかですが…
個人的にはサンディスクのメモリがトラブルが少ない印象です。下はボディが樹脂製で価格も安め。
USBメモリは「使ってると熱持ってくる」ということもありますので、自分は金属ボディの放熱性が高い(と思う)モデルを使っています。下記の他にも「USBのTYPE-AとTYPE-C両方使える」みたいなやつもあるので持っているPCのUSB端子に合わせて選ぶといいかなと思います。
注意点として、Amazonで選ぶときは必ず「正規品」と書かれているものを選ぶようにしましょう。「並行輸入品」の場合、保証がつかないケースがあるのと、いわゆる「偽物」を掴まされる可能性もあるためです。
コメント
上記の方法でフォーマットした上でエクスポートしたUSBをCDJに挿したら認識しなくなりました。何が問題が教えて下さい。ちなみにCDJ850です。
PCでもCDJでも認識しないのであれば抜き差ししたときに静電気などで物理的に破損した可能性があります。
刺さってることは認識しているが中身が見えない、ということであればもう一度PCでフォーマットし直すことで認識する可能性はあります。
また「文字化けしている」という意味であればCDJ850は英数字しか表示できないので、日本語などを含むファイルはすべて文字が化けてしまいます。
Macbook proで外付けssd?のputu3cを購入したのですが記事のようにレコードボックスのデバイスでは出てこないのですが詳しくやり方を教えて頂いてもいいですか、pcも全然詳しくないので困っていますどうかよろしくお願い致します。
返信遅くなってすいません。
CDJなどで読めないフォーマットで初期化されているものはデバイスのリストに出て来ないのでSSDを初期化するときに「FAT32」以外にしているんじゃないかと思います。
FAT32以外で初期化している場合はCDJなどで読めないのでデバイスに出てこないはずです。
なお、MacbookProだけでファイル置き場としてSSDを使う場合はFAT32である必要性は無いです。(ファイル置き場としては使える)
IOデータのソフトでうまくいきました!ありがとう!