先日友人と一緒に山間のコテージに行ってきました。普通なら「外でバーベキュー!」とかなるところですが、DJ機材やスピーカーなどを部屋に持ち込んで引きこもりながらワイワイとDJを楽しむという、大自然の中で自然を否定するような行動をしてきたわけですが、これがまたなかなか楽しいわけでして。定期的にお邪魔しております。
で、そこで今回簡単なDJ講座(講座というのもおこがましいですが)的なものをやりました。パワポでスライドを作り、実際に繋いでみせたりとかしたところこれがそこそこ好評でして、資料を見たいという方も何人かいらっしゃいました。ありがたいお話です。
ただ、資料見せて終わり、だともったいないのでせっかくだからブログで記事にしてしまおうと思ったわけです。
というわけで、その時の資料をベースに連載形式でおつさん的DJ講座というものを展開していこうと思います。なお、あらかじめお知らせしておきますが自分のやり方は完全に独学なので「それ違ってるよ」的なこともあるかもしれませんが、そのへんはよろしくおねがいします。
基本中の基本、「beat(拍・拍子)」と「bar(小節)」をおさらい
PCDJを使ってる人、オールインワンコントローラを使ってる人、CDJを使ってる人、いろいろといると思いますがどのデバイスを使っていても避けて通れないのが「beat」と「bar」です。
beat(拍・拍子)
まずbeat。日本語では「拍」とか「拍子」と呼ばれます。楽曲を構成する基本の単位と思ってください。
ラジオ体操のときに「イチ、ニー、サン、シ」と声を出してやりますよね、あの数字一つが「一拍」にあたります。実際に映像見てもらうと何となく分かると思います。
bar(小節)
次にbar。これは「拍」が集まってできた単位で、日本語でいうと「小節」になります。
小節は曲が何拍子の曲なのかによって、その中に含まれる拍の数が変わります。
例えば最もメジャーな四拍子(厳密には四分の四拍子)の場合は、拍4つで一小節、つまり4beats(4拍)= 1bar(1小節)という式が成り立ちます。
ラジオ体操の場合は「イチ、ニ、サン、シ」のそれぞれが一拍で、「イチ、ニ、サン、シ」で一小節。運動の一つの区切りで一小節、とイメージするとわかりやすいと思います。(左右や前後の動きがあるものはそれぞれ一小節ずつ、2小節でワンセット)
三拍子の曲の場合は3拍で1小節になりますし、七拍子の曲の場合は7拍(厳密には8分の7拍)で一小節になるので必ずしも「4拍で1小節」というわけではありません。しかし、曲をかけるにしても4拍子の曲が大半ですし、DJソフトやハードウェアも4拍子前提の設計になっているものがほとんどですので、「4拍で1小節が基本(たまに違うのがある)」くらいに思っておけばいいと思います。
rekordboxで見たときのbeatとbarはこんな感じ。(設定によって波形が半波になってる場合もあります)
seratoで見たときのbeatとbarはこんな感じです。
拍をあわせるだけじゃなくて小節単位であわせる
DJで曲をつなぐとき、多くの方がタイミングを図って次の曲をかけてると思います。上記で言う拍をあわせようとしている方も多いと思いますがたとえBPMが同一であったとしても拍だけを合わせたのでは違和感を感じてしまうこtがあります。
というのも、曲の構成は拍単位ではなく小節単位で見たほうがいいからです。
四拍子の曲は下記のように常に「イチ、ニ、サン、シ」の繰り返しで構成されています。
仮に拍だけを合わせようとしてしまうとこの「イチ、ニ、サン、シ」の構成が崩れます。ここに違和感が生まれます。
下の図を見てください。拍の位置はずれることなく進行していますが、2小節目の4拍目と次の曲の頭の1拍目をあわせてしまっています。こうなると進行が「イチ、ニ、サン、シ、イチ、ニ、サン、イチ、ニ、サン、シ」となってしまいます。
聞いてる側はずっと「イチ、ニ、サン、シ」のリズムが続くと思ってますから、どうにもしっくり来なくなるわけです。ラジオ体操で「イチ、ニ、サン、シ、イチ、ニ、サン、イチ、ニ、イチ、ニ」なんて言われたらずっこけちゃいますよね。そんなこと言っていいのはヒデオ体操第一だけです。
小節単位で合わせると「イチ、ニ、サン、シ」の繰り返しは崩れません。なので聞いてる側の「ノリ」も崩れない=違和感をあまり感じない、ということになります。
とはいえ単純に小節単位で合わせるだけではダメ
「小節単位で合わせるだけなら簡単じゃん」と思う方も多いと思いますが、実際そんなにあまいもんじゃありません。小節単位で合わせてもなんか違和感を感じる、ということは多々ります。
楽曲には一般的にイントロやAメロ、サビといったパーツが組み合わさってできています。これらは複数の小節で構成されていますが、一定の法則性を持って構成されている場合がほとんどです。この法則性に基づいてタイミングよく次の曲をかけることで、「いい繋ぎ」が生まれるのです。
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