「見せる」から「魅せる」へ お硬いイメージの「機内安全ビデオ」のいろいろ

小ネタ
本サイトの記事内には広告が含まれます。ご了承ください。
スポンサーリンク

飛行機に乗ると各座席に必ず置いてあるのが「安全のしおり」的なもの。シートベルトの締め方だったり、非常口の位置だったり、救命胴衣の使い方だったりをまとめてあるアレです。なんでもこのしおりの設置と、しおりの内容を搭乗者に説明するのは航空関連の法規で決まり事になってるみたいです。

昔は(っていっても30年前とかですが)は出発前にフライトアテンダント(当時はスチュワーデス)が実際にアナウンスと実演でやってたりしたもんなんですが、ビデオを流すところも増えてます。原則として使っている飛行機の機種によってビデオが異なるそうです。(脱出口の位置などが異なるため)

例えばかつて日本航空で使われていたビデオはこちら。アスペクト比が4:3なのが時代を感じます。

この「機内安全ビデオ」と呼ばれる映像、現在は航空各社でいろんな趣向を凝らすようになっているみたいです。安全のためにきちんと見てもらわないと困るから注目されるような工夫を施しているんですね。幾つかピックアップしてみました。

スポンサーリンク

日本の機内安全ビデオは割と真面目

まずANA。「これぞ機内安全ビデオ」と言わんばかりの真面目な作りになっています。

国内線のスターフライヤーで現在使われている映像はこちら。おしゃれなラウンジ風。

そしてひとつ前に使われていたのがこちら。

アイエエエエ! ニンジャ!? ニンジャナンデ!?とばかりになぜか忍者が登場します。ただ忍者は出てくるもののそれほど奇抜な感じでもなさそうです。

ちなみにこれのひとつ前はすごく普通のビデオだったんですがナレーションが子安武人。ぶっちゃけこのエントリーを書こうと思ったきっかけがこのビデオだったりするわけなんですが。

海外の航空会社の機内安全ビデオは演出とか出演陣がアレな感じ

こちらはデルタ航空の機内安全ビデオ。ワイプが星形だったり、出演している人の服装や髪型など映像的に古い印象ですが最近のものだそうです。(Wi-Fiを切れ、と出てくる)あと3:10あたりで何故かNHKで放送されていたアルフが出てきます。

ニュージーランド航空は国の英雄とも言えるオールブラックスなどのラグビー選手がメン・イン・ブラックをリスペクトした形で登場します。案内もラップ+ダンス。

ダンスを使ったものは結構色んな所でやってるみたいで、ヴァージン・アメリカ航空でもダンス+歌のビデオを作ってます。

吹っ切っれるとだんだん飛行機関係なくなってくる

ニュージーランド航空は奇抜なビデオが多いらしく、飛行機全然関係ない作りのものもいくつかあります。例えばこちらはサーフィンとビーチがメイン。機内の映像が出てきません。ってかどこから酸素マスク降りてきてるんだこれ。

もう一つニュージーランド航空。おもむろに「中つ国便」という名前が出てきますが登場人物はおろか機長までファンタジーの世界から出てきた雰囲気。映画「ホビット 思いがけない冒険」の公開を記念して作られたビデオらしいです。

面白い作りにするのは「見てもらわないとならない内容だから」

機内安全ビデオの作りに凝っているのは単に予算を使いたいから……ではないでしょうね。先にも書いたとおり航空会社には飛行機に万が一の事態が起きた場合に備えてシートベルトの付け方、酸素マスクの使い方、救命胴衣の付け方などは乗客に説明することが義務付けられています。

ただ映像を流すだけでは「いつものだろ?」と見てもらえません。そこで内容に「次は何が起こるんだろう?」というワクワク感を盛り込んで、乗客に見てもらおうというコンセプトからこういったビデオが生まれているのだと思われます。

ちなみにLCCなどでは経費節減のために機内のモニタが無いケースもあり、その場合は乗員が説明することになります。毎回離陸前に見せられるビデオや実演。各社いろいろと工夫をこらしていますが、説明されているものを使うことなく目的地に到着する、というのが一番理想なんですけどね。

タイトルとURLをコピーしました