Ryzen Mobile搭載の ideapad 530Sを購入、買ってわかった良いとこ悪いとこ

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Lenovoのideapad 530SのAMDモデルを購入しました。所謂「Ryzen Mobile」が載っかってる14インチのモバイルノートです。

モバイルノートはDELLのXPS13 Proがあるのですが、いかんせん4年前のモデルということもあって重い処理させるにはちょっと心細いかな、と思ってたところにレノボ特価が出てきちゃったもんで、いろいろ比較検討の末に購入ボタンを押下してしまったわけです。

ちなみにさっき見たら買ったときより4000円くらい安くなってましたよコンチキショー

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ideapad530Sを選んだ理由

理由その1、安い。

レノボはしょっちゅう、というかほぼ常時セールをやってます。ideapad530Sも類に漏れず、通常価格14万円代が7万円台前半まで下がってます。廉価グレードのRyzen 5 2500UのものにすればフルHD液晶搭載のモバイルノートが6万円台。ノートPCがスマホよりも安いという時代になってしまいました。

ちなみに付属品はACアダプタのみ。マニュアルすらなく、うっすいダンボールに入った状態で届きます。化粧箱とか全然なし。ゴミが少ないので非常にエコです。

理由その2、安い割にアルミボディ。ただし質感はそこそこ

5年ほど前に10万円程度で購入したとあるメーカーのモバイルノートはパネル部分も含め色んな所が樹脂製でした。そのため、購入して1年ちょっとで液晶のヒンジの部分が破損し、最終的に中のケーブルがダメージを受けて液晶まともにうつらなくなり、修理を余儀なくされました。

ideapadはアルミのボディでできています。デザインと堅牢さだけでなく「放熱性」にもつながってくる部分なので樹脂パーツが多いノートPCよりは安心できます。

ただUSBポート周りとかの仕上げがちょっと雑かなーと思う部分もあります。USBなどのコネクタと外のフレームが一体化しておらず、「コネクタの上にかぶさってる」だけの状態になってるように見えます。あと個体差かもしれませんが若干コネクタが硬い。

本体左側のポート部分。コネクタの端子とフレームが一体化していない

理由その3、メモリがデュアルチャネル

同じRyzen Mobileのモバイルノートでも携帯性で言えば同じideapadの720Sの方が小さく軽いのですが、720Sは同じ8GB搭載でもメモリがシングルチャネルになっています。

Ryzen Mobileのグラフィックスはメモリの速度がそのままグラフィック性能に直結します。シングルチャネルだと本領を発揮することができないのですが、530Sは4GB2枚で8GBというデュアルチャネルのメモリ構成になっているのでグラフィック性能を十二分に引き出すことができます。

CPU-Zでもデュアルチャネルと表示されている

とはいえグラフィック自体がそれほどハイスペックなわけではありませんが。マイクラでもFHDでは30fpsでませんから。

ちなみにメモリはSumsungのDDR4-2666でした。

理由その4、自力でメモリ交換できるかも

ideapad530SのAMDモデルは基板上にSO-DIMMスロットが2つあることが確認されています。メーカーの保証が受けられなくなる可能性がありますが、トルクスドライバーで裏蓋を開けてしまえば自分で8GB2枚に換装できる可能性が。

検索した限り「やりました!」という例はみつからなかったのですが、ヨーロッパ圏ではideapad530Sの16GBモデルが販売されてるので相性出なければ行けそう。

【2019年8月10日追記】

メモリ、交換してみました。裏蓋をトルクスドライバーで開ける必要がありますが、無事16GBで認識し動作しています。詳しくは「ideapad530S(AMD)のをメモリを交換して16GBにしてみました」から。

使ってみて良かったところ

思ったよりも軽い

カタログスペックでは本体重量が1.5kgとなっています。先述のXPS13が約1.2kgですので300g程重くなってるのですが、フットプリントの割には軽い印象を覚えました。

液晶がきれい

スペックシートには書かれていないのですが、IPS液晶を使ってるらしいです。なので視野角も広いですし、発色も良好です。

言われてるほど不安定ではない……かも

Ryzen Mobile搭載機についてkakaku.comやレビューサイトをいろいろと見てみると「熱暴走する」とか「使ってるとフリーズする」とかいう投稿をいくつか見かけました。

不安もあって冷却台をちょっと強力なやつに買い替えたりしたんですが、今の所普通に使っててもいきなり固まるとか、暴走するとかいう事態には陥ったことはありません。ただ、冷却台なしでつかってるとコールドブートするだけでファンが回り始めたりするので気になる人は気になるかも。

ちなみに買ったのはこちらの冷却台。ファン2つで結構冷える上にコンパクトで、100均のA4サイズのソフトケースにも入る上にDJさんがよく使うPCスタンドにも乗っかるので重宝してます。

使ってみて今ひとつなところ

満充電のしきい値が設定できない

最近のノートパソコンには「バッテリーの寿命を伸ばすために満充電の手前で充電を止める」という機能がついていたりします。レノボのPCにもこの機能がついており、「Lenovo Vantage」というソフトをマイクロソフトストアからダウンロードして設定します。

ただ、このソフトでは60%になったところで充電を打ち切る設定しかなく、ThinkPadにある「充電しきい値」の設定項目が出てきません。設定項目やレジストリなども見てみたのですがとくに該当項目はなく、BIOSにも設定する項目はありませんでした。

ideapad530SのLenovo Vantage(クリックで拡大) バッテリー保護モードはオンオフしか切り替えられない

ThinkPadT520のLenovo Vantage(クリックで拡大) バッテリー充電のしきい値が設定できるようになっている

価格.comの口コミや海外のLenovoのフォーラムなどで「ideapadではしきい値の項目が設定できないようになっている」という情報があることから、任意の割合で充電を維持する、ということはできないようです。(どうも廉価版だから機能を省いているらしい)

ストレージの発熱が結構ある

ideapad530Sには東芝製のNVMeのSSDが搭載されています。仕様的にSATA接続のものよりも発熱が大きく、普通に使ってても40℃台、ピーク時で50℃を超えることも多々あります。(先述の冷却台を使うと30℃台前半くらいまで冷えます)

ノートPCで常時SSDにアクセスしっぱなし、というケースは少ないのかもしれませんが、Windows Updateのときとかは結構熱を持つので心配な方は冷却台などを用意したほうが良いと思います。

ちなみにCPUの方も負荷をかけると55℃くらいまでは行きますが、こちらにはクーラーが付いていますし、あまりに高負荷になるとGPUやCPUの速度が落ちるようになっています。

ACアダプタの入手が難しい

ideapad530Sには65WのACアダプタが付いてきます。最近のThinkPadは本体側が角型のコネクタになってますが、ideapad530Sは昔ながらの形状のACアダプタです。サイズは約7.5cm四方、厚みが約3cm。重くはないですがかなりかさばります。

下記の写真はAmazonで売られているもの。形はほぼ同じですが、こちらのほうがケーブルが太くて丈夫そうです。ただ、中国発送になってたので3週間位かかりました。

【名古屋電源】ノートパソコンのACアダプター 適用する レノボ Lenovo ideapad 320S 修理交換用 20V 3.25A 65W
【名古屋電源】ノートパソコンのACアダプター 適用する レノボ Lenovo ideapad 320S 修理交換用 20V 3.25A 65W

posted with amazlet at 18.12.23
名古屋電源

レノボはオンラインでパーツも買えるんだからネット注文すればいいんじゃないか、という話なんですけど困ったことにideapad530S用のACアダプタはレノボショップにありません。問い合わせしたら「修理部門で補修パーツ扱いで注文したら取り寄せが効くかもしれません」と回答されました。すでに上記のAC発注済みだったので修理部門には結局問い合わせませんでした。

なお、ideapad530SのACアダプタは最近のレノボのノートPCによくある四角い形状のACアダプタではありませんし、USB type-Cでの充電にも対応していませんのでご注意ください。

その他購入前に気になってて、買ってから確認したこと

rekordbox DJもserato DJも動く

どちらのDJソフトウェアも動作環境の欄に「IntelのCPUを積んだPCを使え」と書いてあります。ただこれはいわゆる「動作保証」に当たる部分のようで、実際はAMD製のCPUでも普通に動作しました。rekordboxは普段から配信やったり箱で使ったりしてますが、今の所落ちたりすることはありません。

ただ、rekordboxに関しては本体スピーカーから音を出す設定にしてある状態で終了し、もう一度起動するとエラーで落ちてしまいました。もう一度起動するとサウンドの設定がリセットされた状態で起動するので改めてDJコントローラーの音源を指定したら問題なく動作しました。

seratoに関してはたまにKAOSS DJが認識しないことがあります。ただどういう条件で認識不具合が起きるのかが全くわからないので「機嫌が悪いと認識しない」くらいに思うようにしています。

スリープ時USB Type-Cの給電が切れない?

ACをつないだ状態でスリープや休止状態に入ってもUSBのType-CにつないだHDDや冷却台の電源が切れませんでした。本体側に「スリープ時にUSBに給電」という設定があるのですが、どうもUSB-Aのポートだけっぽい。

Bluetoothマウス接続時に自動でタッチパッドを切ることができない

Bluetoothマウスを接続してもタッチパッドが有効なままです。タッチパッドを切るにはショートカットキーで切らないとだめ。前使ってたDELLのXPS13 Proは「マウスつなげたらタッチパッド無効」って設定があったんですよね。

ThinkPadでお馴染み「FnキーとCtrlキー入れ替え」ができない

ThinkPadシリーズはキーボード左下のFnキーとCtrlキーをBIOSレベルで入れ替えて使うことができます。「俺はCtrlは一番端っこじゃなきゃ嫌なんだ」という人のニーズにも応える設計なわけですが、ideapadにはそれがありませんでした。個人的には全然困りませんが……。

PC中~上級者や「外で使うけど常に電源は確保できる」人向け

いろいろと問題というか、気になる部分はあるものの「まともに使えない」という状態にまでは至っていないideapad 530SのRyzen Mobile版。PCの問題を自分である程度対応することができる人や、メインのPCがすでに一台あって、それのサブで、という方には安いしそこそこの性能なので、なにか問題が起きても対処できる人にはなかなかいいアイテムになると思います。

あと、バッテリーの持ちが今ひとつな上に、例の「60%充電上限」のせいで更にバッテリー駆動時間が短くなってしまう上、USB Type-Cでの給電に対応していないことから「出先でバッテリーで使う事が多い」という人にはあまりおすすめできないかも。逆に「出先で使うにしても電源は確保できる」という人にとっては安価でコンパクト、パワフルなモバイルノートとして活躍してくれそうな感じです。

ちょっとしばらく遊び道具にしてみたいと思います。

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